●多剤耐性結核
The World in Medicine 2004:291,15:1826 JAMA日本語版
 世界保健機関(WHO)の最新報告は、東欧と中突アジアを多剤耐性結核(MDR一TB)の世界的な危険地域とした。これらの地域の結核悪者は、その他の地域の患者よりも薬剤耐性結核の割合が10倍以上だった(http://www.who.int/tb/punlications/global_report/en/)。

 世界の危険地域トッフ10のうち6つを旧ソ連諸国が占め、新規患者の薬剤耐性率は14%にも上る。このほか中国、工クアドル、イスラ工ル、南アフリ力もMDR−TBの割合が比較的高い。

 WHOによれば、薬剤耐性結核菌株は現在利用可能な治療法に対する耐性が強まっているという新たな証拠も見つかっているという。現在、MDR一TB診断症例の約79%は、主な抗結核薬4剤のうち3剤以上に耐性を示す'高度耐性株"だ。

 DOTS(直接監視下短期投薬療法)は耐性結核菌株の発生を防ぐ最良の方法だ、と報告書は述べている。DOTSは、患者が完全に治るまで管理して抗結核薬をきちんと確実に服用させるものである。