7月に天王寺動物園のサルが人結核で死亡
15頭隔離し検査
日経新聞 2004.10.6
 大阪市天王寺動物園は5日、7月29日に死んだニホンザル(雌6歳)の死因が結核だったと発表した。サル舎で飼育している15頭のサルを動物病院に隔離して検査し、その間は展示を中止する。再びサル舎で展示されるのは、早くても来年春になる見通し。

 死んだサルは同園生まれ。解剖し8週間かけて検査した結果、肺からヒト型の結核菌が検出された。結核菌は、だ液などの飛沫で感染し、潜伏期聞は2〜3年。人間との接触で感染した可能性が高く、来園者からの感染が考えられるという。残りの15頭も感染した可能性があり、3カ月以上かけて予防薬を投与する。

一方、サルから来園者に逆感染した可能性は極めて低いという。サル舎には昨年1月、えさやり防止のポリカーボネート製透明板が設置されたうえ、結核菌は屋外で紫外線を受けると死滅するためだ。飼育や清掃などでサル舎に出入りする職員14人については念のため検査する。
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