
天王寺美術館 2026/01/07
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ファルネーゼのアトラス
1546年頃にローマのカラカラ浴場跡で発見され、名門貴族のアレッサンドロ・ファルネーゼ枢機卿が収集。
そのことから本作は《ファルネーゼのアトラス》と呼ばれるようになった。高さ約2メートル、重さ約2トンという大作であり、
古代彫刻の最高傑作のひとつとされる。
発掘時に残っていたのは天球と胴体、顔の一部のみであり、手足などは16世紀に補われたものだ。
重い天球を抱える巨神アトラスが象られ、その天球には42の星座や黄道十二宮が精緻に刻まれている。
通常はナポリ国立考古学博物館が所蔵しており、今回の万博においてアジア初公開となった。 |
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アトラスはギリシャ神話に登場するティタン族(巨神族)の一柱で、特に「天空を支える者」として有名な存在.。 アトラスはティタン族の反乱(ティタノマキア)でゼウスに反抗した側のリーダー格だったため、敗北後に罰として永遠に天空を支える役目を課された。 古代の伝承では、アトラスは世界の西の果てに立っているとされ、後に北アフリカのアトラス山脈と結びつけられた。
�○アトラスの役割と象徴
天空を支える象徴として、耐える者(Endurance)**という意味が名前に込められているとされる
人間に天文学を教えたとされ、星座や季節の理解に関わる神としても描かれる |
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ファルネーゼのアトラスが「ギリシャ彫刻の模写」とされる理由
1. 制作時期がローマ帝政期である
- ファルネーゼのアトラスは 紀元2世紀頃のローマ時代の作品 とされる。
- ローマ時代には、ギリシャの名作彫刻を模写・複製する文化が非常に盛んで、特に神話像や哲学者像は大量にコピーされた。
- この時期のローマ彫刻の多くは、ギリシャのヘレニズム期の原作を忠実に再現している。
2. スタイルがギリシャ・ヘレニズム期の特徴を示す - アトラスの筋肉表現、身体のねじれ、苦悶の表情などは ヘレニズム期(紀元前3〜1世紀)の表現様式 に近い。
- ローマ彫刻家が独自に創作した場合よりも、ギリシャ彫刻の典型的なスタイルに強く依存している。
3. 天球儀の図像がギリシャ天文学の体系と一致する
- 天球儀に刻まれた星座配置は ヒッパルコス(紀元前2世紀)の星表 と一致することが知られている。
- これは、ローマ時代の創作というより、ギリシャの天文学的知識を反映した原作 が存在した可能性を示す。
4. ローマ時代の「ギリシャ原作の模写」文化の文脈に合致
- ファルネーゼ家のコレクションにある彫刻の多くは、ギリシャ原作のローマコピー。
- アトラス像も同じ文脈で発見されており、ギリシャ原作 → ローマ複製 という典型的なパターンに当てはまる。
5. ギリシャ神話のアトラス像としての図像が古典ギリシャの伝統に忠実
- アトラスが天球を背負う姿はギリシャ神話の伝統的な図像で、ローマ独自のアレンジが少ない。
- これは「創作」よりも「模写」である可能性を高める。 |
アトランティコ手稿(Codex Atlanticus)とはレオナルド・ダ・ヴィンチが残した手稿の中で最大規模を誇る手稿集で、
1478〜1519年にかけて書かれたメモ・図面・スケッチが収められている。 - 収蔵場所:ミラノのアンブロジアーナ図書館
- 構成:1119紙葉(2238ページ)、12巻本
- 編纂者:16世紀末の彫刻家ポンペオ・レオーニ(Leonardoのノートを分解して再編集)
「アトランティコ(Atlanticus)」と呼ばれるのは使用された紙が大型のアトラス用紙(地図帳サイズ)だったため、この名が付けられた。 |

『水を汲み上げ、ネジを切る装置』 実物 |

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文字は鏡文字で書かれている、その理由については 「自分の研究 の秘密を守るためにあえて使った暗号」とも言われているが、
分からない。左利きのレオ ナルド・ダ・ヴィンチが、右利きの人が書く文字は左利きには書きにくい という不便さを解消するために
選んだ書き方が鏡文字だったいう説もある。 |

巻き上げ機と油圧ポンプ 実物 |
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『正義の旗』
ルネサンス期の有名な画家ラファエロの師匠と言われるピエトロ・ペルジーノ(1450頃〜1523)が描いた絵画。本作《正義の旗》は、ペルジーノ成熟期の1496年に制作された大作。
上部にセラフィムと踊る天使たちに囲まれた聖母子、下部には祈りを捧げる聖フランチェスコと聖ベルナルディーノ・ダ・シエナ、
そして頭巾を被った信者を含む群衆が描かれている。
背景に描かれるのは、当時のウンブリア州ペルージャの街並みだ。
ペルージャのウンブリア国立美術館が所蔵しているが、もともとは聖ベルナルディーノ信徒会が行列用の旗(ゴンファローネ)として依頼したものである。 |
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セラフィム(Seraphim)とは、天使の階級の中で最も高位に位置する存在です。
ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の伝統に登場し、特に神の玉座のすぐそばで神を賛美し続ける天使として描かれます。
ヘブライ語 のセラフィム に由来し、「燃える者」「燃えさかる者」 を意味します。
偽ディオニシウスの『天上位階論』では、天使は9階級に分かれ、セラフィムはその最上位に置かれている。
※�偽ディオニシウス(Pseudo‑Dionysius the Areopagite)**は、
5〜6世紀頃に活動した正体不明のキリスト教神学者で、長いあいだ「使徒パウロの弟子ディオニシオス」と信じられていたため、
後世になって「偽(Pseudo)」という呼び名が付けられました。 |
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天正10年(1582)、九州のキリシタン大名の名代として長崎を出航した天正遣欧少年使節4人とその一行は、ルネサンス期イタリアの地を踏んだ。
天正13年(1585)にはヴェネツィア共和国を訪問。
その際、共和国元老院が4人の肖像画をヤコポ・ティントレットに発注したことが知られ、その息子ドメニコ・ティントレット(1560~1635)が完成させたものがこの肖像画とみられている。 |
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「伊東マンショの肖像」 |
伊東マンショの肖像(部分) ドメニコ・ティントレット筆 1585年 ミラノ、トリヴルツィオ財団蔵
実物はイタリア館で公開されており、これはその複製画。 |
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| この肖像画の衣装を再現する試みが実現し、天然素材と当時の縫製技術による再現品が展示されている。 |
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天王寺美術館エントランス |
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