超耐性結核菌、国内で確認 結核研調べで入院患者の0.5% 日経新聞 2006.12.5夕刊より |
要約) ・既存の抗結核薬がほとんど効かない「超多剤耐性」の結核菌が、国内でも結核治療施設の入院患者の0.5%から検出された。 ・多剤耐性菌は既に国内でも問題になっているが、それより治療が格段に難しい超耐性菌が初めて確認された。 ・検出例の半数は薬の服用歴がなかったので他の患者から感染した可能性が高い ・対応として菌の耐性の強さに応じた個室療養を可能にするような治療態勢の見直しが必要 ・2006年6〜11月に国内99の結核治療施設の入院患者3222人から採取した結核菌分析した結果 ・効き目が強い二種類の第一選択薬がともに効かない多剤耐性菌が55人(全体の1.8%)、うち17人(同0.5%)は第二選択薬も複数の種類が効かない超多剤耐性菌。 ・標準的な治療に使われる11種類の薬がすべて効かない菌が検出された人もこの中に三人いた。 ・服薬経験がないもので超耐性菌検出者は8人。 ・検出された施設間の地域的な偏りはなく、東京や大阪など大都市も含まれていた。 ・超耐性菌に感染心発症した場合、他人に広げないため長期の隔離療養が必要になる。 ・世界では南アフリカ、東欧、アジアなどに多い傾向、WHOは各国に注意を喚起 |
余談) ニューヨークの刑務所で見られた多剤耐性菌”strain W”(北京株?)と同じものか、INH、RFP、EB、SM、KM、TH、rifabutinに耐性 アジア、東欧圏に長期滞在する場合は結核感染にも注意! |