MAC症に新しい診断基準
NIkkei Medical 2008.8
要約)
・日本結核病学会と日本呼吸器学会のあたらしい診断基準2008年4月
・基礎疾患のない中高年女性に検診で胸部異状陰影→喀痰でMAC検出
・旧基準からの変更点
 @菌種ごとに異なっていた喀痰培養陽性のの回数を2回以上に統一
 A臨床症状ありを削除(症状の有無は問わない)
 B菌量の条件を削除(菌量は問わない)
・軽症でも単剤投与は禁物(やるなら多剤併用、単剤では耐性が出現する)
・無症状なら経過観察(中には急激に進行する例もあるので、一度は専門医の診察を)
非結核性抗酸菌症の診断基準
A:臨床的基準 下の2項目を満たす
 @胸部画像所見(HRCTを含むで)で、結節影、小結節性陰影や分岐状陰影の撒布、均等性陰影、空洞性陰影、気管支または細気管支拡張所見のいずれか(複数可)を示す。ただし、先行肺疾患による陰影がすでにある場合は、この限りではない。
 A他の疾患を除外できる。

B:細菌学的基準(菌種の区別なく、下のいづれか1項目を満たす)
 @2回以上の異なった喀痰検体で培養陽性
 A1回以上の気管支洗浄液での培養陽性
 B経気管支肺生検または肺生検組織の場合は好酸菌症に合致する組織学的所見と同時に組織、または気管支洗浄液、または喀痰での1回以上の培養陽性
 Cまれな菌種や環境から高頻度に分離される菌種の場合は検体種類を問わず2回以上の培養陽性と菌種同定検査を原則とし、専門家の見解を必要とする。
以上のA,Bを満たす

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