接触者検診でのクォンティフェロンTB2Gの使用指針
 結核 81(5):393-397,2006
接触者検診でのQFT使用
・対象者にまずツ反を行う
 ・ツ反検査で発赤10mm以上あるいは硬結5mm以上に行う
 または
 ・発赤20mm以上あるいは硬結10mm以上に行う
・年齢より考えてQFT陽性率が高いと予想される場合
 ・発赤10mm以上あるいは硬結5mm以上に行う
・感染後どの程度でQFTが陽性化するのか→詳細はまだ不明
 ・ツ反陽転時期から推察すると8〜10週前後だろう
 ・原則として最終接触後8週間後に測定
 ・免疫抑制状態にある対象者では初発患者発生直後でもよい
  ・1回目陰性であれば8週後に再検

・集団のQFT陽性率が予想より高い場合は判定保留者も既感染として扱うのが望ましい
・QFT陰性者についてはその後の追跡原則として不要
・ただし、所属集団の陽性率が高い場合は経過観察する
・成人では陽性であっても最近の感染とはいえない可能性あり
・医療関係者でQFT検査を行う場合は2段階ツ反の必要性はない
 ・事前に陰性のものが接触後に陽性となった場合は化学予防を行う
糖尿病患者、副腎皮質ホルモンやTNFα使用者、成人で50才以上ではQFTが陰性に出やすいので感染否定は慎重に
・QFTは結核診断の補助手段→胸部XP、臨床所見を重視すべき
MAC感染ではQFTは陽性にならない(結核が併存しなければ)
測定結果の判定
(IFNE−IFNN))あるいは(IFNC−IFNN判定解釈
0.35IU/ml以上陽性結核感染を疑う
0.1IU/ml以上〜0.35IU/ml未満判定保留感染リスクの度合いを考慮し、総合的に判定
0.1IU/ml未満陰性結核感染していない

※免疫抑制状態ではQFTが陰性であっても結核感染は否定できない。他の臨床検査と合わせて総合的に判断。
 陰性であっても潜在性感染の可能性が高い人、結核感染で重症化、予後が不良の恐れがのある人は経過観察が必要
 (5才未満の小児、HIV感染者、TNFα使用者)

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