航空旅客の結核の伝播リスク低い
Medical Tribune 2010.04.15
・イーストアングリア大学のIbrahim Abubakar博士がLancet Infectious Diseases(2010;10:176-183)に発表
・航空機での肺結核の伝播リスクは低い
・WHO推奨のガイドラインによる結核患者接触に対する旅客、乗務員への追跡調査とスクリーニングは効率が悪い
・WHOは
 ・航空機で8時間を超えて隣席で結核菌に曝露された人の追跡調査を推奨
 ・感染性がなくなるまで民間航空機での旅行を禁止すべき
・WHOの推奨ガイドラインの根拠になる結核感染リスク研究は限定的なものでスクリーニングの有益性が分かっていない
・同博士の39件のレビューで、6ケ国4328人の13件について解析
 ・結核菌伝播のエビデンスは見つからなかった
 ・2761人でスクリーニング実施、ツ反陰性から陽性になっとのは10人のみ
 ・活動性結核になったものはなかった
 ・航空機は閉鎖空間だが日常生活と違い累積曝露時間は短い
 ・結論として
  @航空旅客での追跡調査は困難
  A種々の国家機関への連絡が複雑 
  B結核リスクが低い旅客からの反応が低調
  C結核に罹患した旅客数に比し調査コストが高い


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